<< July 2006 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
CATEGORIES

マリンバデゥオ

music24

 7月21日金曜日、イタリアはカプリ島にあるサンミケーレにてルードヴィッグとマリンバのデゥオコンサートを行った。スウェーデンの医師アクセルムンテ(1857−1949)の別荘でいまはミュージアムとなっているが、スウェーデンとイタリアの文化交流の場にもなっており、私たちが滞在した1週間、音楽の分野からは私たち、そして画家、彫刻家、作家、舞台の脚本家など数人がミュージアムになっているムンテのゲストルームに滞在していた。
 カプリ島はナポリから高速船で55分。5オクターブのマリンバがあるはずもない。がわざわざフローレンスから楽器が届いた。マリンバ2台と新品のヴィブラフォン。
 コンサート会場はムンテの庭園にある屋外テラスで、約200人ほど入る。
 7時半から始まったコンサートでは、O`meala のWooden Music, Arvo Part の鏡の中の鏡、武満徹のクロスハッチ、ラベルの「道化師の朝の歌」、CageのDream など、アレンジものも含めた9曲を休憩なしで演奏。時刻が8時半に差し掛かったところで美しい夕日をバックに「鏡の中の鏡」をマリンバとヴィブラフォンそしてクロタレスで演奏した。
 ゆったりとした曲なので時々お客さんの顔をみると、夕日をからだ全体に浴び、安らかな気持ちで聞いてくださっているのが感じられた。
 話はそれるが、数年前に多くの日本人移民の方に日本の童謡を聞いていただく機会があった。
 それまで楽しく聞いてくれていたのに、赤とんぼになるとあっちこっちから鼻をすする音が聞こえてくる。ふるさとを思って涙していたのかもしれない。
 おいてきてしまった家族をそして友達を想ったのかもしれない。
 私も時々張り詰めている気持ちが緩むときがある。それはやはり家族を想うときだ。

 この室内楽シリーズ、夏にカプリを訪れる機会があったらぜひ行って欲しい。
 ぜひ夕日を見ながら音楽を肌で感じてほしい。
music

ヴィッラ・サンミケーレ

memo40

 1949年ストックホルム王宮にて一人のスウェーデン医師が息を引き取った。
 アクセルムンテ。
 1857年に南スウェーデンに生まれたムンテは、18歳のときに訪れたイタリアのカプリ島に魅せられ、1897年から約40年の間に、カプリ島にあるアナカプリ地区に住み、最終的にヴィッラ・サンミケーレに住居を構えた。今ではムンテの遺志により一般に公開されているとともに、ムンテの愛したカプリを多くの芸術家とともに共感しあい、より多くの人々にこの地を知ってもらおうとの想いから、スウェーデンとイタリアの文化交流の場ともなっている。
 毎夏6月から8月、毎週金曜日にミュージアムの中にある、教会やテラスでコンサートが行われているが、今年は私もその室内楽シリーズに招待された。
 出演者は1週間、ムンテの別荘のゲストハウス、またはゲストルームに滞在することができ、彼が大切にしていた庭園も自由に歩き回ることができ、庭師さんがきれいに手入れしているハーブ園や野菜園からは、好きなものを好きなだけとっていただいてもいい。
 ゲストハウスにはもちろんキッチンもついているから、私たちは滞在の半分を庭園の野菜とハーブを使って食事をつくった。パスタの国、イタリア。特に南の料理はおいしいと聞く。
 AumAumといわれるパスタ料理には、真っ赤なトマト、ナス、にんにく、バジル、モッツァレッラチーズ、そして最後にパルメザンチーズをかけていただく。
 たったそれだけのシンプルな料理なのに、「今まで何を食べて生きていたんだろう!」といらつくほどおいしい。
 ムンテがどんな想いで医療活動をしていたのだろう、この景色をどんなに幸せな気持ちで眺めていただろう、カプリの人々そして大切な動物たちとどのようにして過ごしていたのだろう、と思いをめぐらせる。
 戦争によってやむなくスウェーデンに戻ってきたムンテは、王宮の専属医師でもあったため、特別なゲストとして亡くなるまでの6年間、ストックホルム旧市街のガムラスタンにある王宮で過ごす。
 40年間住み続けたいとしのカプリを思い浮かべるのは、どんな気持ちだったのだろう。
 私は今回スウェーデンからのゲストとしてムンテの生活にふれインスピレーションされた。
 満員になった会場で、みなさんと美しい夕日を見ながら過ごせたことは、私にとって大きな財産となった。
 残念ながらアクセルムンテの書いた「サンミケーレ物語」の日本語訳はいまは絶版となっている。
memo

夏至祭

memo39

 スウェーデンに住んでいる人々にとって、6月末の夏至というのは一年のうち、クリスマスの次に大切にしている行事だと思う。
 12月の冬至からここストックホルムは毎日3分ずつ日が長くなっている。そしてこの日を境にまた3分ずつ短くなっていく。
 北極圏に入ると一日中太陽が沈まない白夜が数ヶ月続くことになるのだが、これがまたすばらしい静寂に包まれた自然の凄さを体験できる。
 この時期のスウェーデンを逃すと一年が乗り越えられない気がする。
 今のうちに太陽の光によってパワーを蓄える必要がある。スウェーデンの人々は20度ほどの野外に水着を着て日光浴をする。水温は17度ほど。それでも長時間泳ぐ。9年という年月のなかで私も実はその一人になってしまった。
 まさにスウェーデンは夏真っ盛り。
memo