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music20

 スウェーデンが生んだ世界的オペラ歌手,ビルギッタ二ルソンがこの世から去った。
 連日彼女の死を悼み、テレビやラジオで追悼番組が放送されている。先週末には彼女が何度もステージに立ったストックホルムのオペラ座にて追悼公演が行われた。
 私が大学院在学中に80歳になったばかりのビルギッタさんのマスタークラスに出たことがある。スウェーデンは南、スコーネ地方出身の彼女の声は学生たちの耳に一言一言刻み込まれていった。10代のチャーミングな女の子のように、一指し指で髪の先をくるくると丸めながら話しをする。そんな光景が思い出される。

 心からご冥福をお祈りします。
music

新年はシベリア上空にて

memo32

 12月31日の夕方ストックホルムを発った。フランクフルトで乗り換え成田へ。もしかしたら0時のカウントダウンをするのかなとちょっと期待していたが何もなく、うとうとしながら映画を見て新年を迎えた。
 朝食の前にはおとそのサービスがあったが、寝起きだったので受け取ったが口につけることは出来なかった。

 今年6年ぶりにお正月を日本で過ごした。日本は異例の大寒波、北日本各地で大雪による大変な被害が出ていた。
 福岡は被害まではいかないが雪はちらほら降っていた。
 実家は何しろ家の中が寒い。一日中暖房つけっぱなしで部屋から部屋に移ることがつらい。特に夜中にお手洗いに行くのが。
 でも久しぶりに過ごす家は寒いといえどもなぜかほっとする。特にみんなで囲む水炊きなんかは最高だ。なんていったって白いご飯がおいしい。ピカピカと光っているお米粒をみると、スウェーデンでの食生活がしょぼいものに思えてくる。筑前煮の中に入っている味のしみたれんこん、かつお菜の入った博多のお雑煮。両親が「もう飽きたね」と言ったおせち料理は私の手であっという間になくなった。梅干ひとつにしてもまず質が違う。飽きることなく実家の冷蔵庫を平らげていったという感じ。
 おなかを減らすために犬の散歩に行く。実は外の方が暖かく感じる。
 実家滞在のあと仕事のため東京へ。小中学校で一緒だった同級生で東京在住のひと数名が急遽集まってくれた。
 同窓会などという集まりに極力避けてきた私だったが、こんなにも楽しいものだとは思わず、一人でべらべらと終始おしゃべりしていた気がする。みんな忙しいのにどうもありがとう!

 (戌年にちなんで実家の犬を今回Memoの写真にしました)
memo

「モーツァルトと彼に憧れたマーラー」

music19

「モーツァルトと彼に憧れたマーラー」
と題して、東京の飯田橋にあるトッパンホールにて行われたニューイヤーコンサートに出演した。
 モーツァルトのシンフォニーやオペラに加え、マーラーの交響曲4番を室内楽に編曲したものを日本初演するという、2006年の新しい幕開けにふさわしいプログラムだった。
 室内楽のよさをうんと引き出した編曲で、濃い演奏となったように思う。明らかにオリジナルと違うところで打楽器のパートは例えば、ドラマティックに展開して行き、そのクライマックスで決めるティンパニや合わせシンバルなどがすべてカット。ティンパニに関しては、曲にまったく出てこない。音の厚い重層部分は弦楽器のみで表現しなければならなかったし、ホルンやトランペットなどの金管楽器も使用されていなかったので、それをハルモニウムによって表現されているため音量のバランスなどの調整をする必要もあった。繊細かつ厚い音がでるにはやはり「室内楽」としての音色を作っていかなければいけないと思う。でなきゃただの「編曲バージョン」となってしまう。その辺を探りながら音を作り出していくところは今回とても楽しく、勉強になった。曲の始まりはジングルとフルートの八分音符でスタートするところを今回はジングルとピアノ。ジングルに関しては5種類の小さな鈴に加え大きな鈴を低音としバランスをとった。そうすることによってピアノの弦をたたいたときに出てくる倍音に覆われないよにするためだ。かといって鈴が一番になってはいけないし異質な音になってもいけない。
 そういう音色作りはリハーサルが始まってからではなく、前もってキチンと勉強しておく。もちろん調整はリハーサルで行う。
 (「キチンと勉強」とかっこよく書いたが、あーでもないこーでもないとぶつぶつ独り言を言いながら、ちいさい鈴たちと向き合っている姿は誰にも見られたくない。。。)
 この編曲は1920年に作られ、1921年1月10日に編曲者のシュタインによって初演されている。すでにレコーディングも数枚発売されている。が、今年2006年1月10日にようやく日本初演となった。
 ソロにしてもオーケストラにしても室内楽にしても、ひととおり公演が終わるともう一度CDで聴きなおし、一応「復習」のようなものをするのが私の習慣だ。今回もうちに帰ってきて編曲のものとオリジナルを聴いた。
 演奏した曲を冷静に聴きなおせるこの時間が私はとても好きだ。オーケストラではなかなか目立って表に出にくい裏の裏のメロディーも、この編曲では聴くことができる。編成が小さい分これを機に日本中で演奏される機会に恵まれることを望みたい。
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