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水戸室内管弦楽団定期演奏会

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 ちょうど関東地方に梅雨明け宣言が出た日に成田に降り立った。今回の水戸室内は、小澤さんと一緒だったので編成が少し大きい。リハーサル3日、本番4回。そのほかに子供のためのコンサート、公開リハーサル、足利ツアー、レコーディングなど、内容の濃い8日間。
 演奏会初日に水戸では、仙波湖のほとりでコンサートの模様を中継した大スクリーンコンサートを開催し、3500人の水戸市民が駆けつけた。
 プログラム終了後、弦楽器がアンコール演奏の最中に、打楽器、管楽器は車で会場まで駆けつけ、本番がすべて終了したと同時に、ちょっとしたミニコンサートをした。小澤さんも後から駆けつけ、会場にいたひとたちはさぞ驚いたことだろう。
 子供のためのコンサートでは、水戸武道館を小学生たちが、夏休みにもかかわらず埋め尽くした。
 小澤さんは、「何回海外にいってるんですか」との質問に本当に悩み、「どうして指揮者になったんですか」との質問には、「ピアニストになりたかったけど指をいためたので、しょうがなく指揮者になった」と答え、「好きな食べ物は」には迷わず大声で「ざるそば!」と即答。
 子供たちは気さくな人柄に触れて、目をきらきらさせていた。
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赤い実

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 7月初めに種植えした、日本から持ってきた青首大根の芽がすごい勢いで成長している。間引きするのがもったいないくらいに一つ一つが立派だ。
 それに加え、自然に生えているブルーベリーの実やラズベリー、桜の木にはさくらんぼがなっている。日本から帰ってきてからというもの毎朝、腰を丸く曲げて収穫中。
 すごい量になるので、冷凍庫で凍らせたりして時間のあるときにケーキを作ろうかなと思っているが、計画倒れになるかもしれない。。。
 そのほかにももちろん使い道はたくさんある。ヨーグルトにそのままいれたり、ジャムにしたり、ジュースにしたり。そのときのためにとりあえず凍らせておく。
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スールストロンミング

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 スールストロンミングとは。。。
 世界の悪臭、ナンバー5に入る。にしんの発酵缶詰で、内臓もろとも缶に入れて一年間じわじわと発酵させた保存食。分厚い鉄の缶は発酵の過程で膨らみあがる。
 スウェーデン人なのにもかかわらず、この伝統の食べ物を食べる勇気のない人を集めて、発酵にしんプレミアーをすることにした。昔はもちろん各家庭でオリジナルの味や作る工程というものがあったのだろうが、いまは夏であれば誰でも簡単にスーパーで買うことができる。赤たまねぎをみじん切りにし、ポテトをゆがき、白く薄い固いパンをテーブルに広げ準備完了。缶を開ける前に、ご近所に挨拶まわり。風向きの関係でうっかり窓を開けていたりなんかしたら最悪だ。苦情が出る前に一応許可をとっておいたほうがいい。特に私たちは新入居者だし、これからの近所づきあいにひびが入った理由がこのにしん発酵缶詰だとしたら、もう修正不可能だ。
 勇気をだして缶をあけるひとをじゃんけんで決める。運良く勝ってしまった人は、服や顔にしぶきがかからないように慎重に缶を開けなければならない。プスーっという音が聞こえると同時にハエがたかってくる。何のにおいか説明できないとみんな言っていたが、温泉国出身の私には、どうやら硫黄のにおいに似ていることに気づいた。皮をはいで内臓をとり、先ほど用意した固いパンのうえに、たまねぎとポテトそしていよいよフィレを乗せる。口に近づけた瞬間、そのにおいとなんらかのガスが出ているような感じで急に息ができなくなるが、それにも耐えて口にいれる。感動するようなすばらしい味ではない。
 氷に覆われた雪国だからこそ、生き延びるためにはこんなものを食べなければいけなかったのか。。。
 飛行機で日本にもって帰ることは不可能らしい。もしフィンランドの上空あたりで気圧に耐えられずに缶があいてしまったら、緊急着陸するかもしくはじっと日本までの10時間、臭さと戦って耐えなければいけない。
 ということなので、この発酵にしん缶を食べにスウェーデンに来るのも、一生忘れられない旅になることは間違いないだろう。いい旅の思い出になるかは保障できないが。。。
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クロスドラミング

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 ポーランドのワルシャワで開催された、クロスドラミングフェスティバルに参加した。世界中から打楽器のソリストや打楽器アンサンブルが集まり、マスタークラスやコングレス、リサイタルを行う。アーティストたちだけで35人。国際打楽器フェスティバルとしてはそんなに規模は大きくないが、クロスドラミングという名だけあって、コンテンポラリーに偏らず、ジャズドラマーやアフリカのジャンベの名手、インドのタブラの名手も来ていた。スイスからはフリッツハウザーさん、スウェーデンからはマーカスレオソン、私もその中に入るのかな。一応「日本」とプログラムにはかいてあったが、私のスポンサーはスウェーデン大使館。。。オーストラリアからはシネジー、フランスからはアンサンブルリヨン、等等。
 シネジーのメンバーのうち二人のティムとアリソンは友達だ。まだ20代のティムとは98年のストックホルム打楽器フェスティバルで会った。その後ストックホルムに留学。私が大学院生のときにゲスト生として同じ先生についた。30代に突入したアリソンは私がソリストディプロマをとった年にストックホルムに留学しに来た。マーカスレオソンの先生もクロウマータのアンダースログインに師事している。久しぶりの再会だ。懐かしい話に時間を忘れ盛り上がり、あげくに師匠のアンダースに電話をすることになった。休暇中のアンダースはいつになくリラックスモード。
 うちですしパーティーをすることを約束して電話を切った。
 6日のよる9時。ワルシャワの旧市街にあるラピダリウムでコンサートは始まった。
 クセナキス、ノルディン、シンメルード、ミーラーの作品を休憩なしで演奏した。

 30度を超えるワルシャワの中心街で味わう、コンサート後のビールが格別おいしかった。
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ワルシャワにて

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 7月4日から7日までポーランドへ行った。毎日いい天気に恵まれた。よるでも30度は超えていた。
 ワルシャワは2度目。去年の4月初旬、スウェーデン大使館主催の、ポーランドとスウェーデン文化交流で1週間ほど滞在した。EUに加盟するやく1ヶ月まえだ。
 そのときは、スウェーデンのミュージシャンと、ポーランドの俳優さんたちといっっしょに公演を行った。日本人の私やスウェーデン人のほかのメンバーたちは、ポーランドの物価の安さにうかれ、4つ星ホテルに泊まり、毎日タクシーにも乗り放題、レストランも一流のところを選び、と贅沢三昧。それでもスウェーデンでのいつもの生活よりも安い。何も知らない私らは一緒に公演を行うポーランドの仲間と一緒に食べたり飲んだりしたかったのだが、明日が早いからという理由で一度もこなかった。状況を察した大使館が「今回は私らの主催です。好きなだけ食べて飲んでください。」とみんなを招待したが、みんな水と前菜のみ。聞くと、ポーランド人はレストランに行くことがないそうだ。高すぎて。だからどこまで注文していいのかわからない。
 その後、ワルシャワの普段の生活が見たいと、一人で出かけた。
 町の路地裏のマーケットでは、腰が曲がった一見こじきみたいなおばあさんが、使い古した靴底や古いなべのふたなどを1円くらいで売っていた。
 そうかと思ったら、30階建てのビルがひょこっとそびえたっている。このアンバランスにとても戸惑った。もちろん1週間の滞在で何がわかるのか。
 今回初めてワルシャワを離れ小さな村にも行ってみた。目を背けたくなるくらいホームレスがあふれている。病気の子供を路肩に座らせ、お母さんが待ち行くひとに寄付を求めている。お酒に酔っているホームレスなどはまだましに見える。お酒を買えるくらいはお金があるのだから。
 今回の国際打楽器フェスティバルでは、アーティスト一人一人にガイドがついた。私をガイドしてくれたのが22歳のドラマー、モニカさん。彼女はポーランドの小さい村から勉強のため今年ワルシャワに移ってきた。モニカから市内を案内してもらった。もちろん国の情勢も教えてもらった。彼女の村のことも。。私が22歳のとき、日本のこと、世界のこと、どれくらい知っていただろうか。
 EUに加盟した今、若い人たちは仕事を求めて海外に出ていけるようになった。
 演奏家であることにどれだけの意味があるのか、と考えさせられるときがこんなときだ。
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 6月12日にうちを出た。半年振りの水戸行き。引越し後初めてアーランダまで車で行く。いままでの倍の時間がかかる。
 乗り換えのフランクフルトではヨーロッパから参加するメンバーが顔をそろえた。11時間のフライトでいつもぐっすりと眠れるが、数年前までは飛行機酔いが激しかった。今は年に数回の長距離フライトでなれてしまったのか、ワインなど食事のときに飲めるようになった。ちなみに映画は寅さんをみた。
 成田から水戸行きのバスの中で、アメリカから参加するメンバーと合流。その日はゆっくりと休み、14日から練習開始。今回は水戸室内管弦楽団とともに指揮なしの定期演奏会。指揮者なしで30人の室内オーケストラ、自分の役割を的確に判断する必要がつねにある。
 プログラムはシューベルトの序曲「イタリアンスタイル」とメンデルスゾーンの「イタリア」。館長の吉田先生もリハーサルと2日間の本番にいらしてくださった。
 私が参加させていただいた公演にはいつもツアーが含まれていたが、今回は水戸のみ。
 いつもより短い1週間の日本滞在だった。
 梅雨に入ったにもかかわらず東京は連日暑い日が続いていたようだが、水戸ではからっとした、日陰に入ればちょっと肌寒いくらいに気持ちのいい天気が続いた。
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